誰もが分かるドイツ語の文法概説

Ein leicht zu verstehendes Lehrbuch für die deutsche Grammatik


ドイツ語はそれほど難しくはありません! 心配なぞ、ご無用!

Deutsch ist nicht so schwer, wie du denkst! Du brauchst gar keine Angst zu haben!


ドイツ語 事始め (概説)


ジャーマン、それともゲルマンなの?


中央ヨーロッパといえば、地理的にはまさに現在のドイツ連邦共和国(die Bundesrepublik Deutschland)が位置する一帯を指すわけですが、そこの先住民族であったゲルマン部族が用いていた言葉、それが一般にゲルマン語(German)と呼ばれるものです。


言葉としてはまことに原始的な姿であったゲルマン語ですが、これまた時の流れに逆らうことなく、さまざまな音声変化を経ることによって、今日私たちが耳にする現代ドイツ語へと進化したわけです。


お気づきになられた方も多いと思いますが、英語で綴るドイツという国名はGermanですが、読み方はどうでしょうか? ロマンス語であるフランス語の影響をおおいに受けた英語ですからGermanジャーマンと読むのはやむを得ないとしても、ローマ字で綴る場合には、ゲルマンと読んではいませんか。


端的にいえば、ドイツ語と英語の産みの親はまさにゲルマン語そのものだったわけです。さらに、不思議なことにも、ローマ字とドイツ語がなぜか因果関係にあることもお分かりいただけたと思います。では、英語についても少しばかり触れておくことにいたしましょう。


英語はどのようにして生まれたの?


5世紀の半ば、ドイツの北西部を流れるエルベ河(Elbe)の流域を中心に勢力をもっていたゲルマン族の一部族であったアングロ族(Angeln)サクソン族(Sachsen)、さらにはアンデルセン童話でお馴染みのドイツの北に位置する隣国デンマーク(Dänemark)の北海(Nordsee)沿岸とバルト海(Ostsee)に挟まれた地域にあたるユトランド半島(die jütische Halbinsel)を支配していた、これまたゲルマン族の一部族のユゥート族(Jüten)とが、ほぼ時を同じくして現在の英国本島であるブリテン島(die Britischen Inseln)に攻め入って、先住民族であったケルト族(Kelten)を滅ぼすことになります。


これがいわゆる4世紀後半から始まったゲルマン民族の大移動(Völkerwanderung)です。ブリテン島で勢力を高めたアングロサクソン両部族は、その後、少数派であったユゥート族の人々をも配下に従えて、ブリテン島を完全に支配することになります。つまり、ブリテン島では、アングロ・サクソン族が常用していた言葉が用いられるようになったわけです。すなわち、ゲルマン語の一方言であったアングロ・サクソン語(Angelsächsisch)ということになりますが、これは俗に『古代英語』とも呼ばれます。このように英語の起源を繙くことによってはじめて、実は、英語がゲルマン部族の用いていた方言の一つであったという新たな事実、つまり英語はゲルマン語そのものであるというまさしく意外な発見を皆さんはされることになったのです。これまた知っておきたい大切なことといえましょう。



(次回に続きます)



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