知っておきたい豆知識
言葉は私たち人間と同じように、時の流れとともに絶えず変化を繰り返しつつ生き続けております。
ドイツ語の歴史については概ねお話いたしましたが、ドイツ語史を学術的に考える場合は、言語学の専
門的範疇から古高ドイツ語、中高ドイツ語、新高ドイツ語の三つの時代のうちで、殊に新高ドイツ語時代をさ
らに細分化するのが一般的で、初期新高ドイツ語期(Frühneuhochdeutsch: 1350~1650)、その後に続く、
新高ドイツ語期(Neuhochdeutsch)とに区分されることになります。
古高ドイツ語時代に記されて、今なお現存する文書の類は惜しいことに僅かなものとなってしまいました。これに対して、中高ドイツ語の文献に関しては、当時盛んであった吟遊詩人(宮廷恋愛詩人:Minnesänger)による中世宮廷騎士、つまり騎士道を崇めて讃辞している詩歌や文学、いわゆる吟遊詩(Minnesang)など数多くの作品が残されております。
現代ドイツ語の礎でもある新高ドイツ語については、その成立に貢献した人物としてグーテンベルクの印刷
機による本の普及、ルターによるドイツ語の統一と教育普及に関わる提唱、又、グリム兄弟のドイツ語教育への
提言と推進などを掲げましたが、このほかにも勿論のこと、おびただしい数の人々の尽力と努力があ
ったことを忘れてはなりません。
例えば18~19世紀にかけて登場したドイツ文学界を代表するレッシング(Gotthold Ephraim Lessing)、ヘルダー(Johann Gottfried von Herder)、彼らの影響を受け文芸活動の革命ともいわれた疾風と怒濤(Sturm und Drang)の先駆的役割を担ったゲーテ(Johann Wolfgang von Goethe)や
シラー(Friedrich von Schiller)などの若き詩人たち。
彼らが創作した優れた詩句や小説、戯曲、またバッハ(J. S. Bach)、ベートーベン(Ludwig van Beethoven)、モーッアルト(Wolfgang Amadeus Mozart)やシューベルト(Franz Schubert)の聖楽家たちで、枚挙に遑がありません。
いずれの分野においても多彩で有能な文芸家や芸術家を輩出しているドイツの風土。
この土壌で培われ創作・創造された数多の文化的秀作は確実に後世へ継承されており、ドイツ語学・文学、ならびにドイツ芸術文化の発展と隆盛に多大な影響を及ぼしていることは疑う余地がないところです。
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